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トランプ大統領が新型コロナで国家非常事態を宣言 500億ドル規模支出、州政府など支援
【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は13日、新型コロナウイルス感染の急速な拡大に対処するため「国家非常事態」を宣言した。州政府や自治体の疫病対策を支援するため、最大で500億ドル(約5兆4千億円)規模を連邦予算から支出する。トランプ政権はまた、13日午後11時59分をもって欧州26カ国からの外国人の入国を30日間停止する措置を発動する。
トランプ氏はホワイトハウスでの記者会見で「非常事態宣言は、州や地方のウイルス対策を助けるに当たり、連邦政府の能力を最大限に活用できるようにするものだ」と強調。その上で「今後8週間(の対応)が死活的に重要になる。全員で力を合わせて難局を乗り切ろう」と訴えた。
トランプ氏によると、政権は民間企業と協力し、感染の有無を調べる検査キットの製造を加速化させ、可能な限り早期に米国民の多くに行き渡るよう取り組む。州当局や医療関係者の間では検査キットが全米で不足しているとの指摘が広がっていた。
同氏はまた、新型ウイルス問題の経済的影響を軽減するため、戦略石油備蓄(SPR)のための原油を大量購入するようエネルギー省に指示した。連邦政府機関が貸し付ける学生ローン債務の利息を免除する措置も発表した。
トランプ氏は一方、後にウイルス感染陽性と診断されたブラジル政府高官と南部フロリダ州の別荘で7日に接触したことに関し、「私は何の症状も出ていない」と強調。その上で、自らも近日中に検査を受ける意向を明らかにした。
米国では全米50州のうち47州で感染者が確認され、複数の州が独自に非常事態を宣言している。